コラム【つり銭のミスは、故意なのか、うっかりなのか?】

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つり銭のミスは、故意なのか、うっかりなのか?

(パリにて)


結論から言う!「故意」である。

フランス関連の掲示板とかに時々「フランス人は計算や数字が苦手なのでは?」という良心的な書き込みを見ることがある。

フランス人は計算が苦手ではない。数学の国際水準も低くない。
むしろ数学や科学は、欧米に比べて日本の国際水準の方が低い。
しかしつり銭のミスは、日本では余りきかない話だ。

つまり!向こうは、相手を見て、おつりをごまかしているだけである。

それはスーパーのレジ係にしてみれば、自分へのチップ代わりとでもいおうか?時間給以外に稼ぐ、最も有効な手段は、“外貨に慣れていない観光客”の“おつりをごまかす”ことである。これは本当の話である。

現地在住のフランス人に、オペラの通りで連なるカフェを指さして何度か言われた事は、「この通りは国際観光客が多く、カフェでのおつりのちょろまかしが最も多いので気をつけるように!」だった。

が、 おっとどっこい。これが、オペラ近辺どころの騒ぎではないのだ!

メリー・デ・リラ(ギリちょんで、イル・ド・フランスに入る地域)のスーパーでは、日本語でおしゃべりしながらレジに入ると、まずおつりが間違って渡される事に、私は気が付いた。これがフランス人と一緒だと、ちょっと違う。−つまり相手を見て、「こいつはいけそう!」と思ったら、やってみる、という感じだ。

おつりが違う事を指摘しても、謝るでもなんでもなく、「あら?気が付いた?」位の感じで、追加でよこす。日本なら、考えられない。

つまり、数字に弱いんではなく、むしろ、数字に強いのである。色々な意味で。

特に日本人は、「相手を見てわざとつり銭を間違ってちょろまかす」という環境も観念も、日本国内において皆無に近いので、格好の鴨になっているだけである。


以前、シャンゼリゼのルイ・ヴィトン(あのルイ・ヴィトンも!)で、店子が「言い値」で売っていて、実際の正価と違うという、本当に、驚異的な暴露話を紹介したが、一事が万事、それである。

こうなるともう、騙す方が悪いのか、騙される方が悪いのか・・・・

日本人の弁護をするのも、あの店の状況を思い出すと、嫌になってきます。





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